考えた事
犬は家族の一員であり、飼い主以上に家にいる時間が長い。 正に番犬であるが、犬と暮らすと悩みも生じる。 この家は、犬と暮らしていて、思った事や考えた事を盛り込んだ。
〇犬は一番快適な場所を知っている。 犬は普段ほぼ寝ているわけだが、春秋の快適な時期はサークル内など落ち着く好きな所で、暑い時期は風通しの良い北側の玄関の土間、寒い時期はトップライトの落ちてくる光を追いかけながらと、一番快適な場所を知っている。凄い能力だ。 ちなみに、犬の居場所はどの範囲だろうか? 家中どこでも行ってOK。LDKまわりのみ。出かける時はサークルに入れる。ほとんどサークルに入れている。など、飼い主の考え方次第で様々だと思う。 僕の家は基本LDKまわりのみで、人が付いていれば他の部屋にも入って良いというルールだった。 複数匹になる程、飼い主が留守の間にあちこちにマーキングをしたり、いたずらをしたりする事が増える。 それを考えると、せめて留守の間くらいは、サークルや専用の場所がある方が、片付ける範囲が減り、怒られる回数も減って、お互い良いのではないかと思う。 サークルや専用の場所に入れた場合、犬はそこから動けない。 温熱環境は犬の命にも関わる事なので、通風や日射を制御でき、なるべく冷暖房に頼らないで快適となる居場所、ドッグルームを設けた。
〇室内犬でも外が好き? 窓や網戸を前足でガシガシ。 開けてと催促して、ベランダやデッキなど外に出たがる。 デッキは柵があるが、すき間から外に出て行く可能性あった。完全に囲ってしまえば良いが、通風や人の出入りを考えると不便もある。 ベランダは囲われているが、夏は床が相当暑い。 そこで建物に囲われた中庭を、ドッグランとした。 ここなら脱走する心配も無く、芝生を植えて足にも優しい。 思う存分、外にいてもらえる。 また、今回は室内犬を想定したが、室外犬をこの中庭で飼うのも良いだろう。
〇本能で穴を掘る? 犬の本能なのかソファーやケージを掘りまくる。 掘りたいなら掘って良い場所を作ろう。 ドッグランの中に好きなだけ掘って良い穴堀場を設けてみた。 果たして上手く使ってもらえるだろうか? おやつを埋めておいたら掘ってくれるだろうか。
〇犬専用の収納 エサ、おやつ、おもちゃ、ペットシート、洋服など、小さい犬でも意外とかさばる。 犬の物専用に収納スペースを設けた。 収納はエサの用意などが出来るカウンター+吊戸棚とし、カウンターには小さな洗面があると、犬の水の交換やペットシート交換後の手洗いなど、何かと便利だ。
〇階段から落ちる 犬が歳を取ると、階段から落ちる事がある。 落ちるのに登りたがる。 危険で心配だ。 扉を付けるなどの工夫でも良いが、今回は平屋にして階段を無くた。
〇犬が具合悪い時、心配で眠れない 犬の具合が悪い時は数時間おきに様子を見に行ったり、犬の近くのソファーで寝たり、寝室に犬を連れて行ったり、いずれにしても、あまりよく眠れない。 そんな負担を少しでも減らせる様に、ドッグルームと寝室を隣接させた。
〇散歩の後、足を洗ってあげるのが大変 お散歩から帰って来たらどこで犬の足を拭いたり、洗ったりしているだろうか? 洗面所?お風呂?外の水道? 外の水道だと、冬はしんどいし、せっかく洗ったのに歩き回ってしまったり。 洗面所やお風呂場まで、汚れた犬を抱えての移動はちょっと大変。 直接お風呂場に行けたり、何かしらの対策が欲しい所。 犬が自分で登って洗い場にたどり着き、洗って拭いてをスムーズに行える足洗い場を玄関に設けた。 ドッグランの中庭からも直接アクセス出来る。
相手は言葉をしゃべらないので、これで正解か聞く事が出来ないが、お犬様が幸せな人生を全う出来る家になっていたら嬉しい。
2019年7月 建築家 三田 真臣
考えた事
犬は家族の一員であり、飼い主以上に家にいる時間が長い。
正に番犬であるが、犬と暮らすと悩みも生じる。
この家は、犬と暮らしていて、思った事や考えた事を盛り込んだ。
〇犬は一番快適な場所を知っている。
犬は普段ほぼ寝ているわけだが、春秋の快適な時期はサークル内など落ち着く好きな所で、暑い時期は風通しの良い北側の玄関の土間、寒い時期はトップライトの落ちてくる光を追いかけながらと、一番快適な場所を知っている。凄い能力だ。
ちなみに、犬の居場所はどの範囲だろうか?
家中どこでも行ってOK。LDKまわりのみ。出かける時はサークルに入れる。ほとんどサークルに入れている。など、飼い主の考え方次第で様々だと思う。
僕の家は基本LDKまわりのみで、人が付いていれば他の部屋にも入って良いというルールだった。
複数匹になる程、飼い主が留守の間にあちこちにマーキングをしたり、いたずらをしたりする事が増える。
それを考えると、せめて留守の間くらいは、サークルや専用の場所がある方が、片付ける範囲が減り、怒られる回数も減って、お互い良いのではないかと思う。
サークルや専用の場所に入れた場合、犬はそこから動けない。
温熱環境は犬の命にも関わる事なので、通風や日射を制御でき、なるべく冷暖房に頼らないで快適となる居場所、ドッグルームを設けた。
〇室内犬でも外が好き?
窓や網戸を前足でガシガシ。
開けてと催促して、ベランダやデッキなど外に出たがる。
デッキは柵があるが、すき間から外に出て行く可能性あった。完全に囲ってしまえば良いが、通風や人の出入りを考えると不便もある。
ベランダは囲われているが、夏は床が相当暑い。
そこで建物に囲われた中庭を、ドッグランとした。
ここなら脱走する心配も無く、芝生を植えて足にも優しい。
思う存分、外にいてもらえる。
また、今回は室内犬を想定したが、室外犬をこの中庭で飼うのも良いだろう。
〇本能で穴を掘る?
犬の本能なのかソファーやケージを掘りまくる。
掘りたいなら掘って良い場所を作ろう。
ドッグランの中に好きなだけ掘って良い穴堀場を設けてみた。
果たして上手く使ってもらえるだろうか?
おやつを埋めておいたら掘ってくれるだろうか。
〇犬専用の収納
エサ、おやつ、おもちゃ、ペットシート、洋服など、小さい犬でも意外とかさばる。
犬の物専用に収納スペースを設けた。
収納はエサの用意などが出来るカウンター+吊戸棚とし、カウンターには小さな洗面があると、犬の水の交換やペットシート交換後の手洗いなど、何かと便利だ。
〇階段から落ちる
犬が歳を取ると、階段から落ちる事がある。
落ちるのに登りたがる。
危険で心配だ。
扉を付けるなどの工夫でも良いが、今回は平屋にして階段を無くた。
〇犬が具合悪い時、心配で眠れない
犬の具合が悪い時は数時間おきに様子を見に行ったり、犬の近くのソファーで寝たり、寝室に犬を連れて行ったり、いずれにしても、あまりよく眠れない。
そんな負担を少しでも減らせる様に、ドッグルームと寝室を隣接させた。
〇散歩の後、足を洗ってあげるのが大変
お散歩から帰って来たらどこで犬の足を拭いたり、洗ったりしているだろうか?
洗面所?お風呂?外の水道?
外の水道だと、冬はしんどいし、せっかく洗ったのに歩き回ってしまったり。
洗面所やお風呂場まで、汚れた犬を抱えての移動はちょっと大変。
直接お風呂場に行けたり、何かしらの対策が欲しい所。
犬が自分で登って洗い場にたどり着き、洗って拭いてをスムーズに行える足洗い場を玄関に設けた。
ドッグランの中庭からも直接アクセス出来る。
相手は言葉をしゃべらないので、これで正解か聞く事が出来ないが、お犬様が幸せな人生を全う出来る家になっていたら嬉しい。
2019年7月 建築家 三田 真臣